
3次元CAD利用技術者試験の資格って意味あるのかなあ
意味のない資格なら受けても時間のムダだしなあ…

受験を迷っているんですね!
この資格は取得しておくメリットがありますよ
目次
3次元CAD利用技術者を取得する4つのメリット

3次元CAD利用技術者資格の4つのメリットについて、現役エンジニア目線で記載していきます。
またCAD利用技術者試験の申込方法についてはこちらの記事で解説しています↓
Fusion360で試験に臨む方にはこちらの記事がおすすめです。
現場でのスキルアップに繋がる
CADの基礎知識取得
一級、準一級の受験条件には二級に合格していることが必須条件になっています。
二級の試験対象者は以下のように記載されています。
3次元CADシステムを利用した機械系・製造系のモデリング・設計・製図などの業務に従事することを目指す方、および3次元CADシステムの周辺業務に従事している方を想定して試験を行います。準1級、1級へのステップアップとしてだけではなく、関連製品の管理、営業等を担当されている方も対象です。
出典:https://www.acsp.jp/cad/3d.html
つまり、機械・製造系CADを扱う人及び関わる人の基礎知識が問われるということです。
私もこの二級を勉強する過程で多くの知識を身に付けました。
「リバースエンジニアリング? プロッター?」
これ日常で使うのかな?なんて感じましたが、試験後改めて専門書などに目を通すと、この二級で学んだ用語がよく目につくんですね。
ですのでCADや製造、販売に関わる方は、二級を持っていて損はないです。
合格すれば、準一級、一級を目指すことも可能です。
ちなみに私は公式ガイドブックで勉強し、独学で合格することができましたよ。
また実技でautodesk fusion360を使用される方は小原さん著のFusion360マスターズガイドもオススメです。
CADモデリングのスピードが向上
準一級、または一級の試験ではモデリングの正確さ速さの両方が求められます。
したがって必然的にモデリングスピードとモデリング精度が向上し、結果として日常業務の効率化やスキルアップにつながります。
また、課題として出される問題は、幾何学的で複雑なモデリング形状のものが含まれており、日頃使っていなかったコマンドを改めて使う機会になります。
実際私も、この試験を通して初めて使用したフィーチャコマンドがいくつかありました。
いままでやっていたモデリングがこのコマンドを使えば一発でできた!なんていう発見もあります。
2次元図面から3次元構想スキルが身に付く
3次元CAD利用技術者試験の実技問題では、平面図から複雑な立体をモデリングしなければなりません。
それもおそらく日常の設計ではお目にかかれないほどの複雑形状です。
私もそうだったのですが、大学生や若手のエンジニアにとっては2次元の図面より3次元の立体図面の方がなじみやすいです。
見慣れていないので当たり前の話ですが。
対して、ベテランの機械系のエンジニア達は、2次元図面をみて頭の中で3D化するスキルが染み付いています。
準一級以上にチャレンジすることで、2次元図面から3次元をイメージする力が自然と身につきます。
特に就職してから本格的にCADに取り掛かる人にはいいウォーミングアップになるはずです。
3Dプリンタへの対応
近年樹脂素材や金属素材の3Dプリンターが有効活用されています。
しかしながら、世界規模でみると日本の3Dプリンター市場は欧州アメリカと比較すると10年から20年遅れていると言われています。
実際にBMWやGE、エアバスなどの外資系大手企業も金属製3Dプリンターでの量産製品化を実現しています。
つまり何が言いたいかというと、
今後日本のエンジニアはマシニングや工作機械のみでの加工にとどまらず、3Dプリンタでの造形も視野に入れた発想で設計するスキルが求めれるだろう
ということです。
すなわち、設計が複雑化していくということにつながります。
いまからこの資格にチャレンジしておくことで、自分のスキルを証明することにつながります。
就職・転職に役立つ
転職では資格よりもその人のスキルが評価されます。
資格自体をアピールするというよりは、資格を取得する過程で経験値を積むことができ、それを実務で生かしてスキルアップにつなげましょう。
転職関連の記事は以下になります。
>>エンジニアの転職に資格は必要? 転職エージェントに聞いた真実
会社からの補助・奨励金
これはケースバイケースですが、例えば会社によっては受験費用であったり合格後の奨励金等があると思います。
エンジニアとして持っていて損はない資格ですし、奨励金が出るとすればモチベーションにもつながりますよね。
もし社内に資格支援制度などがある方は、一度確認してみてはいかがでしょうか?
試験を受けるデメリットは?

メリットだけつらつらと書いてきましたが、念のためデメリットになりうる部分も2点、記載しておきます。
受験料が高い
いざ試験を受けようようと思えば、当然受験料金が発生します。
3次元CAD利用技術者試験の受験料金は2020年では以下の通りです。
なかなか高額ですね…
ただ、この資格には併願制度があります。
例えば、二級と準一級を併願でうけると15,000円で試験をうけることができるので2,000円の節約になります。
また上記にもありますが、会社や学校での資格支援制度がある場合には是非活用してみてください。
人によっては初期投資が必要なケースも
試験をうけるためには、勉強用教材やCADソフト、PCなどが必要になります。
会社勤務で持ち出しPCがあり、CADソフトがインストールされているという方はあとは対策をすればOKです。
ただ、PCがなかったり、CADソフトがないといった場合にはそれらの費用を自分で負担する必要があります。
※実技試験では推奨されるCADソフトが決められています。
その場合、試験費用よりも多くの初期投資がかかってしまいますよね。
自分ですべて揃えるのが難しい場合には、試験対策をしているCADスクールなども視野にいれると出費を抑えることができるかもしれません。
ヒューマンアカデミーでは月々3,000円から学べるCAD講座を開催しています。
ヒューマンアカデミーはAutodesk認定スクールで2D、3DCADを学べるコースが用意されており、オンラインでの受講も可能です。
独学が不安な方は、ぜひスクールの内容も確認してみてくださいね!
「他でも使うし、試験用のノートパソコン買ってもいいかなー」と思っている方は、CADでの使用が可能なノートPCをこちらの記事で紹介していますので参考にしてみてください。
>>【2021年版】3DCAD用ノートパソコンの選び方【オススメPCも紹介】
>>amazonで買える!FUSION360用おすすめノートPCは?
「CADもどれ選んだらいいかわからないよー」「とにかく安く済ませたいよー」という方は、とりあえず無償で使えるFusion360を使ってみるのがおすすめです。
>>【無料】Fusion360の無償インストールと購入方法を解説!【Mac/Win両方対応】
まとめ:3次元CAD利用技術者試験資格は意味あるよ!

3次元CAD利用技術者の資格取得は意味がないと思われがちですが、合格した私から見て無意味なものではないと思います。
実際の業務にも生かされていますし、どんな資格でも一級を持っているというのは自信になりますね!
もちろん二級でも準一級でも、あなたが挑戦した証になります。
もし受験を考えられている方は一発合格を目指して頑張ってくださいね!
▶︎2020年度版CAD利用技術者試験3次元公式ガイドブック
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
試験対策はこちらにまとめていますのでよければご覧ください。